シャンプーの処分方法・捨て方についての意識調査を行いました。コスメ部では、SDGsへの貢献の一環として、化粧品の正しい処分方法・捨て方についての情報発信を行っています。
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シャンプーは性別や年齢を問わず使用され、大容量容器が一般的なため環境への影響は無視できません。日本ではゴミの分別が環境保護の施策として定着しており、シャンプー容器の分別は環境負荷の軽減します。本調査では、この環境配慮の意識の浸透度を明らかにすることを目指しました。
20代~60代の男女合計300名で内訳は以下の表の通りです。
男性 | 女性 | |
20代 | 11 | 30 |
30代 | 35 | 61 |
40代 | 44 | 54 |
50代 | 24 | 27 |
60代 | 8 | 6 |
合計 | 142 | 158 |
シャンプーの捨て方・処分方法の理解度
シャンプー容器の処分は、ポンプ、ボトル、内容物の3要素に分別する必要があり、複雑な処理が求められます。さらに、自治体ごとに異なる規則が設けられているため、正確な情報収集が不可欠です。この煩雑さゆえに、処分方法が十分に理解されていない可能性があります。そこで、実態把握のための調査を実施しました。
シャンプーの処分方法・捨て方については下記の記事で紹介しています。
あなたの自治体のシャンプーの捨て方を知ってますか?
年代別に見てみると、自治体のシャンプーの捨て方を知っている人の割合は28%から35%の間で推移しており、年代による大きな差は認められませんでした。どの年代においても、大多数の人が「自治体の処分ルールを知らない」と回答しています。
実際にどうやってシャンプーを処分している?
次に、シャンプーの実際の捨て方について詳しく調査しました。具体的には、「シャンプーボトルの分別」と「シャンプーの中身の処理方法」という2つの観点からアンケートを実施しました。
シャンプーとボトルの分別はしているか?
年代別、性別でのシャンプーとボトルの分別に関する特徴・傾向性について分析しましたが、明確な差は見られませんでした。このことから、分別意識が特定の層に限らず、社会全体としてまだ十分に根付いていない可能性が示唆されます。
※カイ二乗検定を用いて年代別、性別でのシャンプーとボトルの分別行動に差があるか分析しましたが、統計的に有意な差は見られませんでした。(年代別: p値が0.6・性別別:p値が0.8)
中身が入ったシャンプーをどうやって捨ててますか?
- 中身が入ったままゴミ箱に捨てている:112名
- 排水溝にそのまま流している:86名
- その他:61名
- 薄めて掃除などに使う:39名
- 中身が入ったまま資源ごみに出している:1名
最も多い回答は「中身が入ったままゴミ箱に捨てている」で、全体の約37%を占めています。次に多いのは「排水溝にそのまま流している」で、約29%となっています。
こちらもカイ二乗検定を用いて、年代・性別での捨て方に差があるかを分析しましたが、統計的な差は見つけられません。
「中身が入ったままゴミ箱に捨てる」ことは最も避けたい捨て方であります。中身が入ったままゴミ箱に捨てている方で、自治体の処分ルールを知らない方は112人のうち81人(約72%)です。
つまり、自治体のルールを知らない人ほど、中身が入ったままゴミ箱に捨てる傾向があると言えます(※)。
※カイ二乗検定の結果、p値が0.05未満であることから、統計的に有意な差が認められました。
シャンプーの処分方法・捨て方自体が浸透していない
今回の調査では、約7割の住民が自治体のシャンプーの捨て方を知らず、さらに、ルールを知らない人ほど中身が入ったままゴミ箱に捨てる傾向があることが統計的に明らかになりました(p値: 0.0009)。
これらの結果から、自治体の処分方法・捨て方自体が住民に十分に知られていない、あるいは浸透していないという現状が浮き彫りになりました。
この結果は、ルールが浸透していないことが不適切な廃棄につながっている可能性を示しています。