肌のphについて
一般的な説明では「4.5〜6.0」と幅広く語られますが、近年の皮膚科学の研究を深掘りすると、「4.7〜5.0付近」こそが、肌のバリア機能と代謝を司る酵素が最も効率よく働く「ゴールデンゾーン」であるという説が有力になってきています。コスメ部は、こちらの説を支持する立場です。
なぜ「4.5〜6.0」という広い幅ではなく、「4.7〜5.0付近」が良いと言えるのか、その理由を化学的な視点で整理するとより納得感が出るはずです。
1. 脂性肌と乾燥肌の「pHの正体」
引用された通り、脂性肌(4.5寄り)と乾燥肌(6.0寄り)で数値が分かれますが、これは単なる結果ではなく、以下のメカニズムが関係しています。4.5〜5.0(理想的): 皮脂が適切に分泌され、常在菌がそれを分解して「遊離脂肪酸」を作り出している状態です。この脂肪酸がpHを下げる(酸性にする)ため、数値が低いほど自浄作用がしっかり働いている証拠とも言えます。
6.0付近(乾燥・警戒): 皮脂が少なく脂肪酸が足りない、あるいは洗顔でアルカリに傾いたまま戻りが遅い状態です。この数値だと、セラミドを作る酵素の活性が落ち、バリア機能が低下し始めます。
2. 酵素の「活性ピーク」がその付近にある
肌の健康を支える「セラミド合成酵素」や「角質剥離酵素」は、pH 6.0でも働かないわけではありませんが、最大パフォーマンスを発揮するのがpH 5.0以下(4.7〜5.0付近)なのです。
4.7〜5.0であれば、脂質がどんどん作られ、古い角質がスムーズに剥がれます。6.0に近づくと、酵素のスピードがガクンと落ちるため、バリアが薄くなり、角質が溜まりやすくなります。